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擁壁がある土地を購入する際の注意点について

土地

土地を購入して住宅を建てたい。
ほとんどの方はまずはネットで予算や駅からの距離などで検索するのではないでしょうか?

「駅から徒歩10分で1,000万円、安い!予算に合う!」

ちょっと待ってください。探している地区で他の物件に比べて極端に安いなら、理由があるかもしれません。
その理由の一つは「擁壁」かもしれません。

このコラムでは、元関西最大級の新築建売会社の審査部門の所属長だった筆者が、経験を踏まえて擁壁のある土地を
選ぶ際の注意点を解説します。

「擁壁」とは隣地や道路と高低差がある場合に、土砂が崩れるのを防ぐためにコンクリートや石で土砂を留めるために
設ける人工的な壁のことです。


擁壁は材質がコンクリートだったり、石だったりしますが、人工的なものである以上寿命があります。
新規に造成された分譲地なら心配は不要ですが、古家がある(もしくは過去家が建っていた)土地の擁壁は強度が
不十分である可能性があります。その他にもチェックポイントがいくつかありますので、見ていきましょう。

☆擁壁のある土地のチェックポイント☆
①水抜き穴が擁壁面積の3㎡ごとに1つ以上あるか
②擁壁のすき間から草や木が生えていないか
③擁壁の高さはどのくらいか
④擁壁が作られてからどれくらいか
⑤擁壁の上に擁壁が作られていないか
⑥がけ条例の考慮
以下、順番に解説します。

①水抜き穴が擁壁面積の3㎡ごとに1つ以上あるか
上記の写真では擁壁の下部に数メートルごとに穴があるのが確認できます。これらが水抜き穴です。水抜き穴が設置
されていないと、擁壁背面に水が溜まり、擁壁が滑り出したり押し倒されたりする危険性が高まります。
そのため、国土交通省と農林水産省は宅地造成等規制法施行令第10条で、擁壁面積3㎡ごとに1つ以上内径7.5cm以上
の水抜き穴を設置することを義務づけています。規定されている水抜き穴がない擁壁はそもそも法律違反ですし、
危険なので必ず最初にチェックしましょう。

②擁壁のすき間から草や木が生えていないか
擁壁にはRC擁壁、間知石擁壁、石積擁壁等いくつかの種類がありますが、間知石擁壁や石積擁壁は石と石のすき間から
草や木が生えているものがあります。草が何か所も生えているものは擁壁表面に土が流れている可能性があり、また
隙間から木が生えているものは根が擁壁背面に回っている可能性が高く、避けた方が無難です。以下の写真の擁壁は
間知石の隙間から生えている草も多く、擁壁も古いため擁壁のやり替えが必要です。


③擁壁の高さはどのくらいか
擁壁の高さが2m(上記②の擁壁写真が擁壁高さ約2mです)を超えると建築基準法上の「工作物」になり、
設計段階で構造計算を行い、建築確認申請をしなければなりません。逆に言うと、2mを超える擁壁で建築確認
検査済証がないものは違法に築造された可能性が高いです。2mを超える擁壁で検査済証のないものは強度が
不足している可能性があり、避けた方が無難です。
では、2m未満の擁壁なら安全かというとそうとは言い切れません。役所のチェックが不要なので、築造する会社の
裁量によるところが大きい(手抜き工事の可能性がある)からです。2m未満の擁壁でもこのコラムの他の項目は
しっかりチェックするようにしてください。

④擁壁が作られてからどれくらいか
擁壁も人工物である以上寿命があります。筆者は前職での仕入審査で擁壁の寿命は約50年としており、建設する住宅の
耐用年数を加味して審査を行っていました。築造されてから古い擁壁は避ける、もしくはやり替えた方が無難ですが、
擁壁を再利用するのであれば、ヒビ割れ(エポキシ樹脂等で補修が必要)や前述の隙間からの草に注意するとともに、
擁壁のふくらみがないか(土圧により擁壁が押し出されている可能性があり避けるもしくはやり替える必要あり)等も
入念にチェックしましょう。また、住宅を建設する建築会社が決まっているのであれば、設計士に相談してみま
しょう。
前職では検査済証のある擁壁でもまず役所に再利用していいか確認(設計士の判断によるとほぼ100%言われ
ますが・・)し、その後設計士の判断を仰いでいました。擁壁のやり替えとなると費用は高額です。古い擁壁のある
物件の購入は慎重に検討しましょう。

⑤擁壁の上に擁壁が作られていないか
擁壁の上に更に擁壁が作られている2段擁壁の物件は構造的一体性がないため、大雨や地震の際に倒壊するリスクが
あります。


前職では2段目の擁壁を取り壊さない限り仕入することが禁止されていました。特に1段目の擁壁上にコンクリート
ブロック塀を作り、そのブロック塀に土圧がかかっている場合、いつブロック塀が倒壊してもおかしくありません。
2段擁壁の物件は建築確認も対策を施さない限りおりないので、避けるようにしましょう。

⑥がけ条例の考慮
「がけ条例」と聞くと、山とかにある自然の「がけ」を想像する方が多いと思います。「がけ条例」でいう「がけ」は
擁壁を含むことから、住宅建設の際には注意が必要です。「がけ条例」はお住まいの自治体がそれぞれ規定しており、
多くの自治体は高さ2mを基準にしていますが、神戸市は高さ1mであるなど自治体によって違うのでチェック
しましょう。
「がけ条例」の適用がある場合、「がけ」の上や「がけ」の下に建物を建設する場合に制限を受けます。
前出の神戸市の場合、「がけ」上に建物を建設する場合、「がけ」下から30度の角度の範囲内に建物を建設する
のであれば、「がけ」下から30度以下まで根入れ(杭など)を入れるもしくは「がけ」下から30度の部分に
入らないよう建物を建設する必要があります。

神戸市の場合で「がけ」下に建物を建設するのであれば、「がけ」の中心から「がけ」高さのの1.5倍以上の距離を
取って建物を建設するか、上記の1.5倍の距離を取った部分と「がけ」の上部を結んだ線を超える高さになるように
待ち受け擁壁を作ったり高基礎にしたりしなければなりません。













「がけ」上、「がけ」下のいずれにしても、制限がかからないように離隔距離を取るのであれば、建物建設に使える
土地は小さくなるので、「4LDKにしたかったが3LDKしか建てられなかった」ということが起こりえます。土地を
広く使えるように対策をするとしても別途費用が必要です。擁壁がある土地は「がけ条例」は考慮必須となります。
土地を契約する前に必ずチェックするようにしましょう。

Find不動産では擁壁の安全性やがけ条例が適応されるかどうかの簡易的な診断を行えます。擁壁がある土地を
検討されていて、擁壁の状態に不安がある方は関西最大級の建売会社の審査部門所属長だった筆者がアドバイス
させて頂きます。
Find不動産までお気軽にお問合せください。

 ☆お問い合わせは下記まで☆
 電話番号:079-440-5933
 お問い合せページ://www.find-fudousan.com/contact/

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